ルミガン(ビマトプロスト)

まつ毛育毛に効果的なルミガンが点眼剤としてしか処方されない理由

ルミガンの適応症

ルミガンの適応症に睫毛貧毛症は含まれていない

ルミガンには、まつ毛を伸ばす効果がありますが、適応症に睫毛貧毛症は含まれていないのが現状です。

ルミガンは眼圧を調整することを目的に開発された点眼薬であり、元々まつ毛に塗るという使い方は想定されていません。

まつ毛が伸びるルミガンの効果は、点眼した際にまつ毛の根元へ液が付着することによる“緑内障や高眼圧症の治療における副作用”によるものです。

睫毛貧毛症に適応がある医薬品として、グラッシュビスタというルミガンの3倍ほど高い値段で処方されている同一成分薬があります。ルミガンとグラッシュビスタの違いは使い方だけです。

点眼液であるルミガンに対して、グラッシュビスタはまつ毛の根元に塗ることで効果が得られます。

ルミガンの適応症に睫毛貧毛症は含まれませんが、グラッシュビスタのようにまつ毛の根元に継続塗布することで同じ効果が得られます。

睫毛貧毛症は、まつ毛が不足している状態を意味します。治療としてまつ毛を伸ばす、太くする、濃くするといった方法があります。

ルミガンを使用することで、睫毛貧毛症を改善が期待できますが、適応症に含まれていないため健康保険が適用されません。

睫毛貧毛症の改善を目的に病院やクリニックでルミガンの処方を受けようとすると全額自費になりますので、通常よりも割高な値段で購入することになります。

通販サイトを利用して海外から個人輸入する方法であれば、お得にルミガンを入手できます。

ルミガンの適応症は緑内障と高眼圧症

ルミガンの適応症は、緑内障や高眼圧症といった目の疾病です。ルミガンは、房水の流出を促進して眼圧を下げる効果によって、緑内障や高眼圧症を治療します。

緑内障とは、視神経が弱って視野狭窄や視力の低下が発生することがある病気です。高眼圧症を伴うこともあり、眼圧を下げることが症状の進行を止めて改善に繋がります。

レーザーや手術などさまざまな治療方法が確立していますが、ルミガンによる治療が最も手軽で負担が小さい治療法です。

高眼圧症は、眼球内を循環する房水が充満することにより眼圧が上昇して視神経を圧迫します。高眼圧症を放置していると、緑内障の発症や進行に結びつきますので、早めに発症に気づいて治療を始めることが大切です。

40歳以上の方では、緑内障や高眼圧症の発症リスクが高まると考えられています。これらの病気を放置していると目の見え方が徐々に悪くなっていき、最終的には視野が狭まってしまいます。

視力が低下して日常生活に支障が出てきますので、早期の対処が不可欠です。発症が確認され次第、ルミガンによる治療を開始しましょう。

ルミガンを点眼する使い方について

ルミガンを緑内障や高眼圧症の治療に使用する場合は、通常1日1回、1回1滴の用量・用法を守って点眼します。頻繁に使用してしまうと、眼圧を下げる作用が弱まるおそれがありますので、1日1回の使用回数は必ず守ってください。

点眼前には石鹸で手を綺麗に洗い、容器の先と目が触れないようにします。ルミガンを滴下したら目を閉じて、しばらくしてから目を開けます。

この時は、まばたきをしないことがルミガンの成分を行き渡らせるコツです。目の周囲に成分が付着すると、黒ずんだり、まつ毛が伸びるといった影響がありますので、濡らしたガーゼやティッシュで拭き取ってください。

他の目薬も使いたい場合は、医師にルミガンとの併用が可能か相談してからにしましょう。医師の許可が得られたらルミガンを点眼してから5分以上の間隔を設けて使用します。

コンタクトレンズはルミガンを点眼する前に外してください。コンタクトレンズをはめたままだと、ルミガンの影響で変色することがあります。再装着のタイミングは、15分以上経ってからです。

ルミガンの点眼を忘れてしまった場合には、気がついたタイミングですぐに使用します。

ただし、翌日に使い忘れに気づいた際は、その日の分だけ使用してください。1回に2滴点眼したり、1日2回使うことがないように気をつけましょう。